サーコム ブログのプレビュー

今回は目線を変えて

前回のブログでは、北米最大手MSOであるComcastがNetflixを自社のプラットフォームの中へ取り込 もうとしている動きに関して取り扱いましたが、今回は目線を変えて「では日本市場はどうなってい るんだ?」という点に関しての記事となります。

(Comcast が自社プラットフォームにNetflixを組み込んだ事に対して)
さすが北米はMSOが巨大で、ISPとしてもコンテンツメーカーとしても役割を持っているし、ビジネ ス的な割り切り力がすごいなあ。。などと平凡な感想を持っていると、ふと日本のCATV事業者はど うしているのかなという点が気になった。
もちろんコンテンツをエンドユーザーに届けるコンテンツプロバイダとしての状況は北米と日本で大 差はないはず。
「ええい、せっかくだしこっちも調べてみるか。」と調べだして見ると、驚くべきことに既にHuluを 自社が提供しているSTBに対して組み込んでいるCATV局があるじゃないか!

ケーブルテレビ徳島である。

テレビトクシマ

しかも非常にタイムリーな話で、受付開始が12月、サービスは1月から始まるとのこと。
最初このニュースリリースを読んだときは、料金の代行集金をする話かと思ったが、ページを下の方 までみて見ると驚くべきことに、STBのホーム画面を独自に用意しているらしい。

テレビトクシマ

これには素直に関心した。客観的にみてこの仕組は非常に理にかなっていると思ったからだ。

前回のブログで紹介したように、VODや月額のサービスを利用するユーザーはコンテンツが有料で あっても利用する敷居が低い人が多く(自分もそのうちの一人)、満足度が得られる様であればコン テンツに対して継続して対価を支払う事を厭わない層だろうと考えたからだ。

これまでCATV事業者はいくつかの月額チャンネルをまとめて自社の月額チャンネルセット(加入時 点で見ることのできる基本セットの様な物が最小単位)として提案をしていた。 一方、今回のHuluは恐らくそのセットをチャンネルではなくVODの月額基本課金版として提案する 一番簡単な仕組みとして働くのだろう。

 従来CATV局が扱っている番組コンテンツはわかり易い例で言えば、アニメーションとしてのカー トゥーン・ネットワーク、ディズニー・チャンネル/ MTV、スペースシャワーTVなどの音楽専門チャ ンネル/J Sportsなどのスポーツ専門チャンネルなど、専門チャンネルを数多くラインナップしている ものだ。
 具体的にケーブルテレビ徳島さんの例では、どんなオリジナルVODが用意されるのかはまだ分か らないが、Huluを足がかりにまずは月額のVODサービスでコンテンツに対する支払いの障壁を下 げ、それに加えて独自のVODコンテンツの販売を行うのではなかろうか。
そしてその中で、特定の専門チャンネルに対して見たいと思わせれば(特にスポーツなどは生中継を 見る目的が生じやすい)従来のチャンネル契約にまでつなげることができるのだろう。

北米と日本の市場で大きく異る点として、PayPerViewの文化の違いが今までは確実に存在していた と思う。北米では有料の番組を買うという行為がそれこそ文化として一般的になるレベルで存在して いるのに対して、日本ではまだまだテレビ=無料!の図式が支配的。
今回の取り組みはこの壁を取り払う手としてすぐに大きな効果は出ないかもしれないが、その取っ掛 かりとしては十分すぎるものだろう。
コンテンツにお金が落ちればコンテンツを作る側はどんどんそれに対して投資ができるし、おもしろ い番組や海外でウケている番組(個人的にはTopGear、WWE なんかが好きだが。。)を購入してく る活動もより活発化するはず。いち消費者だけでは、大きな流れを作ることはできないのでこの方向 にはこれからも期待したい!

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